Monday, September 03, 2007

第10回アガカーン賞発表・授与式典に出席する


2007.09.04

2007年の夏、マレーシアを3往復することになった。毎月ここクアラルンプールに来ているが、今回の旅は特別な理由がある。
第10回目のサイクルとなるアガ・カーン財団主催である栄誉ある「アガ・カーン建築賞」の発表・授与式に招待されたからだ。アガ・カーン氏はパキスタンを中心として広く信仰されているイスラム教宗派の教祖が設立した国際社会福祉事業財団だ。イスラムの精神(これは普遍的な精神であると考えている)に基づく建築(公共の建物で社会性を持つもの、貧困社会のための開発プロジェクトなどはほんの一例だが)に与えられる賞で審査員は著名な建築家や学識者が3年ごとに招集され、世界各国からノミネートされた300件近い候補作品を1年以上かけて審査し、10件程が最終的に受賞作品として選ばれる。昨夜開かれたアガ・カーン氏主催の晩餐会ではカーン氏と子息たち(princeとprincess) がゲスト一人一人と握手を交わし挨拶をされていた。僕も建築賞ディレクターのFarrokh氏に紹介され、現在構想中のプロジェクトの話を伝えることが出来た。
残念ながら日本ではまだこのアガ・カーン賞とアガ・カーン財団の実績を知らない。プリッツカー賞ばかりに目が行ってしまって、本質を探求するこの賞の価値に気づいていない。この一年、何とかしなくてはなりないと思い行動を開始した。
写真のペトロナスタワーも且つてアガ・カーン賞を受賞したアメリカに事務所を構えるアルゼンチン人建築家シーザーペリの作品だ。
建築家を目指す若者たちへ:建築を通して社会に貢献することを忘れてはならない!

                                                         【GK】