Monday, July 07, 2008

「トリノで若手建築家の国際コンペを審査する」


2008.3.28

UAEでの会議を終了し、イタリア・トリノへと向かった.4回目のトリノだ。UIA世界大会の開催を6月末に控え、35歳以下の若手建築家を対象とした国際コンペが行われ、僕は審査員として招聘されたのだ。他にはケニア、ギリシャ、アメリカ、イタリアからそれぞれ審査員が集まった。通常だとここで審査会開かれるのだが、今回イタリアで開発されたインターネット上での審査方式が取り入れられるということが説明された.今日はその審査形式の説明とルールを共有するために招集されたということが分かった。しかし、実際には審査員各自が自国へもどり600余りの作品をコンピューター上で審査するということは40時間近くかかるという計算になる。これはとてもではないが、我々審査員には受け入れられない。まして、コンペ審査というものは審査員が顔を合わせて、お互いの意見交換しながら、優秀作品を選んでいくものである。時にはお互いを説得して、ディスカッションの流れを変えることもある。ネット上での審査だと、この重要な過程がなくなり、本来のコンペ審査の在り方がまったく変わってしまう。
審査員長として選出された僕は、主催者に抗議をし、1ヶ月後の再び、ここトリノに集まり、審査会を開催するよう要請した。その間、僕たちは、応募案の中から50作品を選び事務局へ提出することを約束した。
今日の集まりはこのような結果で終了した。
          
    【GK】                              

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